就職や進学など、新生活を始めるにあたって一人暮らしを考える方も多いのではないでしょうか。しかし、一人暮らしが初めてである場合、部屋の探し方や最適な広さなどわからない点も多いです。
そこでこの記事では、一人暮らしのための部屋探しのポイントや注意点について詳しく解説していきます。一人暮らしを検討している方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
一人暮らしに必要な広さは?
一人暮らしのための部屋を探す際に決めておくことはいくつかあります。まずはじめに決めておきたいのは部屋の広さです。部屋の広さによって、賃料も変わります。
それでは、一人暮らしに必要な部屋の広さとはどれくらいなのでしょうか。ここからは、部屋の広さについて解説し、広さ別の活用例なども紹介します。
専有面積とは?
部屋の広さを見る時には、「専有面積」に注目しましょう。
「専有面積」とは、アパートやマンションといった集合住宅で居住者が専有できる部分の広さのことです。部屋の内部のことを指しているため、ベランダや配管スペースなど部屋の外部にあるものは含まれません。
また、床下収納やロフトなども専有面積には含まれないため、部屋情報に記載された面積よりも利用可能なスペースが広いケースもあります。
部屋の情報を見ると、一般的には間取り図に「和8」や「洋10」といった表記があります。これは「和室8畳」「洋室10畳」という意味です。
一人暮らしは25平米以上がおすすめ!
一人暮らしをする部屋を探す場合、ワンルームや1K・1DKの部屋を探す方が多いのではないでしょうか。これらの部屋は20〜25平米程度の広さである物件が多いです。
国土交通省が定める「住生活基本計画における居住面積水準」では、一人暮らしの基本的な生活のために必要不可欠な広さを25平米としています。
先述したように、居住面積水準に示される25平米よりも狭い面積の部屋も実際にはあります。快適な生活のためには最低でも20平米、おすすめは25平米以上ある部屋です。
一人暮らしの部屋の活用例
一人暮らしをするうえで、広さは25平米以上ある部屋がおすすめだと説明しました。そこで、ここからは実際に生活を始める場合の部屋の活用例を広さごとに解説します。
一人暮らしの部屋に置きたい家具などによって必要な広さが異なるので、それぞれの活用例を参考にしてみてください。
6畳
【居住空間が6畳の場合に置くことができる家具】
- シングルベッド
- テレビ台
- 壁面収納棚
- ローテーブル
- パソコンデスク
上記のような基本的な家具を配置すると、6畳の部屋のスペースはほぼ埋まります。収納棚を増やすことも可能ですが、ソファーなどを置くには面積が足りません。
8畳
【居住空間が8畳の場合に置くことができる家具】
- シングルベッド
- テレビ台
- 壁面収納
- リビングテーブル
- 2人掛けソファー
- パソコンデスク
6畳の部屋と比較すると、リビングテーブルや2人掛けのソファーを置く余裕があります。ゆったりと座れるソファーを置くことを希望する方は、8畳以上の部屋を探すと良いでしょう。
11畳
【居住空間が11畳の場合に置くことができる家】
- シングルベッド
- テレビ台
- 壁面収納
- 収納棚
- リビングテーブル
- 2人掛けソファー
- パソコンデスク
11畳あると広さに余裕があるため、置ける家具の種類も多くなります。収納棚をパーテーション代わりに配置しておくと、ベッドとリビングスペースを区切ることも可能です。
この使い方は、友人を家に招くことが多い方におすすめです。
一人暮らしにおすすめの部屋の間取りは?
部屋の間取りには、ワンルームや1Kなどの種類があります。一人暮らしにおすすめの間取りにはどのようなものが考えられるのでしょうか。
ここでは、それぞれの部屋の専有面積や間取りごとに向いている方について解説していきます。
間取り別の専有面積の目安表
間取り別の専有面積の目安は、以下のとおりです。
間取り | 部屋の広さ | 専有面積 |
ワンルーム | 6畳 | 約16平米 |
ワンルーム | 7畳 | 約19平米 |
ワンルーム | 8畳 | 約22平米 |
1K | 6畳 | 約21平米 |
1K | 7畳 | 約25平米 |
1K | 8畳 | 約27平米 |
表を見てもわかるように、部屋の広さを示す畳数が同じでもワンルームと1Kでは専有面積に違いがあります。ワンルームは畳数だけを見て決めると狭い印象を持つことが多いですが、専有面積にも気をつけて選びましょう。
一人暮らしの間取りは1Kが最も人気
ワンルーム・1K・1LDKなどの間取りのタイプがある中でも、「学生」「社会人」共に人気が高い間取りは1Kです。ワンルームと違い、玄関やキッチンと居住スペースが区切られていることがポイントです。
ここからは、1K・ワンルームのそれぞれの間取りが向いている方について解説していきます。
1Kが向いている方
1Kの場合、玄関やキッチンと居住スペースが区切られています。そのため、キッチンの臭いが部屋に流れにくいことから、自炊をすることが多い方におすすめです。
また、来客が多い方などは、キッチンが丸見えにならないことや来客中にお互いがお手洗いを使う音が聞こえにくいことなども人気のポイントです。
ワンルームが向いている方
ワンルームは、1Kと比較すると賃料が安い傾向にあります。学生や社会人になりたての若い方など、賃料を抑えたい場合にはワンルームがおすすめです。
また、玄関から居住スペースまでを扉や壁で区切られていないため、空間を広く使いたい方にも向いています。
収入に余裕がある社会人は1LDKがおすすめ
社会人になり、収入に余裕がある場合には1LDKがおすすめです。
キッチン・リビング・寝室が区切られた1LDKは、広いスペースに好みの家具を配することができます。キッチンや寝室も独立しているため、自炊する方や来客の多い方なども快適な生活が可能です。
部屋の広さを確認する際の注意点
ここまでは一人暮らしにおすすめの間取りや広さについて解説してきました。部屋探しで広さを確認する際には注意点もあります。
ここからは、注意点について詳しく解説していきます。
間取りによっては部屋の広さが変わる
部屋の間取りの選び方によって、広さに違いがあります。同じ畳数が記載されている場合でも、間取りによって差があります。
ワンルームの場合、記載されている畳数はキッチンも含めた広さですが、1Kの場合はキッチンを含まないため、その分広さに差が出ます。
ワンルームは畳数ではなく、専有面積で判断する
先述したように、ワンルームの畳数はキッチンも含めた広さで畳数を算出しています。
想定通りの居住スペースの広さを確保したい場合には、畳数ではなく専有面積で広さを判断すると良いでしょう。
収納スペースが大きな部屋は注意する
収納スペースが広いことはメリットに感じますが、大きすぎる収納スペースには注意も必要です。
通常、窓や扉を避けて壁沿いにテレビや収納棚、ベッドなどを設置します。このとき、収納スペースの前には、もちろん家具は置けません。つまり、部屋に占める収納スペースが大きすぎると、家具の配置が難しくなってしまうのです。
部屋探しの際は、家具の配置も考えながら間取りをチェックすることが大切です。
玄関が広い住戸やメゾネットタイプは注意する
一人暮らし用の部屋には、玄関が広く作られたタイプやメゾネットタイプのものもあります。おしゃれな印象がありますが、こういったタイプの部屋にも注意が必要です。
玄関や階段は専有面積に含まれているため、想定よりも居住スペースが狭く感じます。広い玄関や階段を有するメゾネットタイプの場合、自分の求める部屋なのかどうかをしっかり検討しましょう。
部屋を広く見せるためのコツ
一人暮らしの部屋は、ワンルームや1DKなどコンパクトな間取りの部屋が多いです。だからこそ、部屋をすっきりと広く見せたいと思う方も多いでしょう。
ここでは、部屋を広く見せるためのコツをいくつか紹介します。
【背の高い家具を避け、高さを揃える】
背の高い家具は、圧迫感を与えるだけでなく壁も覆ってしまうため、部屋が狭く感じてしまいます。低めの家具で高さを揃えることで解消できます。
【インテリアのカラーを揃える】
収納家具やソファー、カーテンなどの色合いを揃えることで統一感が出るため、部屋の印象がすっきりします。
【床が見える面積を多くする】
床の面積のうち、3分の2以上が見えていると部屋全体がすっきりして見えます。反対に大きな家具などで床を覆ってしまうと、部屋は狭い印象となります。
部屋の形状や広さに見合った家具選びをすると良いでしょう。
まとめ
一人暮らしを始める際の部屋探しでは、部屋の広さや間取りに関して、事前に知っておくべき注意点がいくつかあります。
部屋の広さは、ネットの画像や情報だけではわからないことも多く、実際に内見に行くこともおすすめです。この記事を参考に自分にぴったりの間取りを見つけ、実際に物件を見に行きましょう。
これから一人暮らしをする予定の方は、この記事で解説したポイントや注意点を参考にしてみてください。